写真は、こちら

2007年8月4日 SOLDONTNAからHOMER

午前6時頃、起床。テントから這い出ると青い空と白い雲が浮かんでいた。アラスカ3日目の朝で、初めて晴れた。

テントを手早く片付け、釣りに向かった。昨日と違うポイントを探すため、ケナイ川沿いの道を上流方面に車を走らせた。セスナ機が並んでいる小さな飛行場を超えた場所に車が数台止まっていた。釣りポイント発見である。地元の釣り師に混じり、5人の日本人グループがいた。

初心者の私は、釣りポイントのいちばん端で、釣りを始めるが、キャスティングが思うように出来ない。隣りのヒッピー風釣り師が、キャスティングを教えてくれた。私以外の周りの釣り師は、80センチくらいのサーモンを釣り上げている。さっき自分が釣りをしていた場所で、他の釣り師が釣っている。3時間ほどキャスティングを繰り返すも坊主であった。

正午近くになり、釣りは、止めた。この場所に戻ってくることを誓い、キャンプ予定地のホーマー(HOMER)に向かった。昨日の濃霧しか見えなかった道路の風景とは違い、青い空に白い雲、ドライバー側の窓からは、ツンドラ地帯に見られる低い木々と遠くに山脈、助手席側の窓からは、湾の反対側、遠くに雪のかかった3000メートル級の火山が3つ見えた。

海沿いの崖の上にある道を走り、下り坂になると、細長い砂州が見えた。ホーマースピッツだ。長さ8キロの細長い砂州の先っぽにホテルがあり、道路沿いお土産屋があり、港もある。砂浜の海岸にキャンプ場が数カ所ある。キャンピングカーが大半でテントのキャンパーは少ない。一泊15ドルの砂浜のサイトにテントを張った。20メートル先は、波が押し寄せている。風が強い。

午後9時過ぎ、なかなか沈まない夕日が空を赤くしていく。午後11時過ぎても、西の空の雲は赤かった。今まで見た夕焼けの中でベストスリーにはいる美しさだ。テントの中で波音を聞きながら、就寝するが、午前3時、風が強くなり波音が大きくなってきた。テントがバタバタと大きな音を立てて、吹き飛ばされそうなほどだ。外に出てペグを打ち直し、テントの中に入って寝袋に潜り込んだ。

お昼に海岸から見えた火山の島が爆発し、津波が押し寄せてくることを想像してしまう。 こんなところで寝ていたら、逃げ遅れてしまう。アラスカの海水の温度は低いだろうな。こんなところで、溺死したくない。テントにあたる風と波音が最悪の状況を想像させてしまう。寝れる状況でなくなってきた。

テントの中で寝るのは、諦めた。数年前、野生のイノシシに追いかけ回された夜のキャンプ以来、2度目の恐怖を感じたテント生活の夜だった。

テントから這い出て、車の中に避難。両隣りのキャンパーは、よく平気でテントの中で寝れるものだと感心しながら、シートを倒して寝た。

星野道夫氏の言葉を借りれば、自然の恐怖さを感じることができる幸福感である。実際に地震があって家が崩壊したら、そんなのんきな事は言えない。

4日目に続く

前日に戻る